インタビュー

川北紀子

きっかけ

これまで小児科と整形外科で約10年間看護師として働いてきました。看護師という仕事は好きだったのですが、子育てをしながらの夜勤が難しく転職を考えるようになりました。そんな中、以前から保育士という職業にも憧れる気持ちがあり、「保育園の看護師」募集を見た時、まさに私のやりたいことだ!と思って応募したのが入職へのきっかけです。病院とは全く異なる環境で働き始めた当初は、「保育園で看護師は何をするのだろう?保育士のようなことをするんだろうか?」と手探りの状態で始まりました。

インタビュー

看護師の役割

出勤して、まずは保育士と朝からの子ども一人ひとりの情報を共有します。そして保育補助の依頼があれば保育室に入ります。そうこうしているうちに怪我をした子どもが保健室を訪れ始めます。散歩からの帰りやダンスの時間など、来る時間はだいたい決まっています。中には看護の視点から見ると軽傷もあるのですが、子どもにとってはすごい傷のようで、「保健室で絆創膏を張ってもらうだけで子どもたちは治ったという気になるんです。」と保育士から「絆創膏を張る」という儀式の大切さを聞いています。その一方で、時に「儀式」で済まない怪我が起こります。このまま園で手当していて良いのか、あるいはすぐに病院へ行くべきか判断を迫られる事となります。

それぞれの視点

看護師は子どもの正常な状態を把握します。何かの折りに異常を見つけるために知っておく必要があるのです。だから普段の様子を知る、健康な状態を知る、といった意味で保育補助の必要がなくても保育に入り、子どもたちと一緒に過ごすようにしています。保育士の視点と看護師である私の視点、5年経った今だから言えるのですが、保育施設には、そうした看護師の視点で子どもたちを見る保育者の必要性を感じます。

保育の中に保健を

看護や保健を保育の中へ定着させたい。そうするためには看護師である私だけでなく、保育士の先生方の協力が必要となるので、丁寧な関わりを継続して持つ中から少しずつ手応えを感じています。そこには子どもたちの命を預かっているのだという使命感や思いがあります。根拠がある保健知識を獲得し、保育者として一人ひとりが判断していける、そんな質の高い保育園を目指し、これからも経験や学びを重ねていきたいと思います。